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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
 ……すごい。

 色々と凄い。


 優雅な着物姿であれば、せめて取り出した扇かなにか情緒あるアイテムにて応戦……を思い描いてしまったあたしの期待を見事裏切り、彼はがっつり肉弾派らしい。


「うりゃぁぁぁぁぁぁっ!!」


 滑る床をこの速度で草履で移動し、相手を床に沈めるとはいかに?

 しかもなんで慣れてるの?


 それより変なことを言ってなかった?


 お通じ? 便秘?

 ここ……コンビニで頑張っていたの?


 こんな綺麗な顔をした、肉弾戦上等優雅な着物男が?


 まあ……便秘でお悩み中であれば仕方が無いとは思えども、ああ……この世のイケメンは残念ばかり……。


 訂正、心強い援軍だ。



「なにぃぃぃぃぃ!?」



 突如響いたその声は、委員長のものだった。

 委員長は缶詰を両手に持ちながら、入り口を見て騒いでいる。

 

「――!?」


 そしてあたしも見たのだ。


 入り口から侵入しようとしていた白衣達が、軒下で突如バタバタと地面に倒れていくのを。


 なにが……起きた?



「なにあれ、なんでひとが倒れるの!?」



 あたしの横では委員長が引き攣った声を出している。


 バタバタ、バタバタ。


 白衣達が倒れる様は、まるでドミノ倒しだ。

 彼らは勝手に倒れていく。


「なんで、なんで!?」


 委員長はあたしの腕を掴んで、悲鳴のような声を上げた。


「委員長、誰かいるっ!!」


 目を凝らせば、彼らは自然に倒れているわけではなかった。



 誰か――。


 そう、身を屈めて足払いを繰り返していた誰かがいる。



 それは――。



「大丈夫!? 静流ちゃん!!」



 今まで風景に同化していて、見えなかったおばさん。


 どうしておばさんがそんなことが出来るのかわからないかったが、おばさんの戦闘力はすごく高いらしい。


「さあ、今のうちに行くわよっ!!」


 おばさんに腕をひかれて、あたしは委員長に手を振り、コンビニを後にした。
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