この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2

「静流……」


 やがて、その目が切なげに細められ、あたしに訴えかけた。


「お前のナカに入りてぇ……」


 その眼差しに、その切実な声に。


「無理矢理にでも、お前犯してでも……お前を抱きてぇ」



 ――身も心も震えた。



 勃起できない苦しみを一番感じているのはハル兄だ。

 あたしは、快感に流されて"欲しい"なんて言っては駄目だ。

 ハル兄を追いつめたら駄目だ。


 そうは思えども。


 欲しい。

 ハル兄と繋がりたい。

 それは淫魔の欲ではなく、あたしがそう思う。


 ハル兄のイク顔が見たい。

 ハル兄の幸せそうな顔が見たい。


「お前と一緒に……イキてぇ……」


 あたしを上り詰めらせることで、代償としての幸せを感じるものではなく。こんな貧相な体でも、それでもハル兄が悦ぶ要素があるのなら。そこまで求められる要素があるのなら。

 あたしは、佐伯波瑠の肉体を悦ばせてみたい。

 奉仕されるのではなく、一緒に気持ちよくなりたい。


 体から生まれる、その感情をわかちあいたい。

 今すぐに。


 だからあたしは――。


「波瑠の……お口でしていい?」

「え……?」


「駄目なら駄目でいいの。無性に……波瑠のを愛したい」


 顔を離したハル兄の唇が、驚きに半開きになった。


「あたしが波瑠を愛すのは、駄目?」


 細められた切れ長の目。

 長い睫毛が、葛藤なのかひくひく動いていた。


 昨日もやったけれど駄目だった。

 だけど今のは、勃たせるのが目的じゃない。


 愛したいんだ。

 この心の衝動を、表現したいから――。
/920ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ