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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
 

「シズ……俺をもっと愛せよ」


 僅かに顔を傾けたその顔は、懇願のように切実で。


「お前が愛してくれるのなら、俺は……ん……っ」


 激励を受けて、俄然愛撫に力が入る。

 ここをこうすればいいかな。
 
 あ、でもこうすればきっと……。


「ぁ……、ん……は……っ」


 ………。

 煩悩退散っ!!


 あたしが濡れてどうする!!

 あたしはただハル兄を気持ちよくさせたいの。


「シズ……静流……ん……っ」


 もう少しで、ED卒業だ!!


 ちゅぱちゅぱと音をたてて、じゅるじゅると強く吸い込む。


「ぁあ……っ」


 少し大きめの声が聞こえて、嬉しくなって笑えば、気怠げな表情のハル兄が苦笑しながら、あたしの額をでこぴんした。


 濡れたその瞳。

 半開きの唇。


 たまらないほどの艶気が迸る。


 ハル兄のを夢中で愛すれば愛するほどに、赤く染まる帝王の首筋と、荒くなる息遣いにあたしはさらに高みを目指して、激しく愛して見せる。


「ああ……」


 大きくなるハル兄のモノ。


 あと、少し。

 そそり立ちつつあるものは、上向きになって自己主張はしてくるが……あと少しが難しい。


 八分勃ちといったところだろうか。



「酒、飲んじまったから……」 


 あたしの髪を優しく手で梳かしながら、ハル兄は自嘲気に言った。


「だけど……すげぇ幸せ。お前から……愛されてるって気がして、あぁ……たまらねぇ。このままイキてぇ気分もするが、だけど俺は……。

静流……もういいから……なぁ」


 ハル兄はあたしの頭を持ち上げるようにして、唇を重ねて来た。


「……静流、んっ……」


 何度も何度も角度を変えて重なる唇。

 そこからぬるりとした舌があたしの口の中に割り込み、激しく動いた。


「お前のナカで、んんっ……こうしたいんだよ。なぁ……んっ……部屋に戻るぞ。我慢出来ねぇ……」

「だけどハル兄……」

「いけるとこまでいく。諦めて逃げるの……もう無理。予想以上に早くここまで回復できたなら、このギャンブル、勝ちに行きてぇんだよ」


 互いの熱く荒い息で、くらくらしてくる。


「もっと……お前の愛に包まれてぇんだよ」



 ハル兄はそう言うと、あたしをぎゅっと抱きしめた。



「俺を……心ごと愛せ」




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