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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
 
 部屋の照明は暗いのに、湯にスポットライトがあたっているせいで、揺れる湯の中がよく見えた。


 ハル兄の手が……。


「きゃっ、ハル兄なにしてたのよ!」


 あたしの秘部に入れられていまだ動かされているハル兄の手を引っこ抜けば、ハル兄はむくれたように口を尖らせた。


「暇だから、ただの準備運動」

「もう、信じられない。ハル兄のえっち!!」


「……だったら俺の名前呼びながら、お前がオナってよがるのはえっちじゃねぇの? 股拡げて濡れ濡れ&大洪水&俺様のぶっといのが欲しいと大声で叫ぶのは?」


 ……このオトコ……っ!!

 まだそれを引っ張るか!!


「誰が来るかわかんねぇテラスで俺様のモノを、うまそうに咥えたのは? 俺が触ったり舐めたりするだけですぐに濡らすのは?」



 聞かないふりをしておこう。

 あたしがハル兄の口撃に勝てるはずはない。


「なぁ、それはなんて言うんだ?」

「……黙秘」

「なぁ、静流ちゃん。俺に教えてくれよ、なんで意識ねぇお前のナカに入れてた俺様の指だけ、こんなにふやけてるわけ? なぁ、ただの湯にしては、すげぇぬるぬるしてたのはなんのせい?」

「……も、黙秘。もう、あたしのお腹、ぼかぼか叩かないでよっ!」


 しかしハル兄は両手を上にあげて肩を竦めてみせる。

 だったら、この暴れん坊は……。


 水面下でゆらゆら揺れる、大きなモノ……。


「ハル兄の方がやっぱ、えっちだっ!!」


 ハル兄の逞しい胸をポカポカ叩けば、ハル兄は笑いながら、あたしに叩かれ続けた。

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