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目が覚めたら。
第4章 鬼畜帝王は×××でした。
「僕がモデルのバイトをしていたあのお店、服のシリーズによって他にもイメージモデルがいたんだけれど、今回から僕を全面的に起用したいんだって。なんでも新シリーズの撮影を沖縄でする予定だったのが、社長から急に言い渡されたらしく、だからとりあえずは明日から2泊3日の予定で急遽撮影に来て欲しいって」

「凄いじゃん、ナツ! よかったね、顔だけでも認められて。あ、だけど頭もいい部分があってよかったね、一応」

「しーちゃん、何気にひどい……」


 すぐ鼻を鳴らしてすすり泣く、可愛いナツにイイ子イイ子と頭を撫でると、ナツが胸を揉んできたから、放り捨てた。


「しーちゃん。だからしーちゃんも行こ?」


 それでも懲りずに胸に手を伸ばす変態王子。

 踵で爪先をぐりぐり、ぐりぐり。


「行こ……って。あんたはお仕事でしょう? "だから"の意味わからない」


 しかし既に王子様は妄想の真っ最中。


「ねぇ、僕……きっと自然の恵みに祝福されて、いつもより長く僕の活力が漲(みなぎ)る気がするんだ。そしてぎらつく太陽の元、砂浜に押し倒したしーちゃんの下のお口に、情熱的な僕のを……」

「おぉ、青姦か。ちなみに沖縄の砂浜は熱いから、岩場で立ちバックの方がいいぞ」


 タバコふかしながら天井をぼーっと見つめたまま、必要以上に弟を煽るなっ、ハル兄! 


「しーちゃんと立ちバック……っ!」


 弟の目が興味津々とキラキラ、キラキラ……っ!


「僕、今からもうしーちゃんと行きたい。しーちゃんとめくるめく愛の日々を考えただけでも勃ちそう。いやもう勃っちゃってるんだけど。ねぇどうしよう、しーちゃん。しーちゃん……」

「甘えた声して触らせるな、変態」 

「ひどい。僕達あんなに愛し合ったのに……。しーちゃんもおいしそうにしてたじゃ……」

「わわわわわ!」


 スコーン、スコーン!!


 丸まった牛女が脳天直撃。


「……ハル兄っ、なぜにあたしまで!?」

「うちの弟を暴走させるからだ」


 それはあたしのせいですかっ!?



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