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可愛いヒモの育て方。
第6章 いざ、温泉旅行へ!
彼女でも兄弟でもない。だけど、この関係をどう言ったらいいのかもわからず、とっさに言葉が出なかった。
「まあ、彼女ですよ。船越友梨香って言います」
機転を利かせたのはわかるけど、『まあ』ってなんだ。
「やっぱり彼女さんだったんだねー。言ってくれれば良かったのにー……」
女の子は麻人にそう言い、私に再び何度か頭を下げた。
「あ、どうぞ使ってくださーい。私たち、もう部屋に戻りますのでぇ」
私たち? 女の子の言葉で娯楽場を覗くと、同い年くらいの女の子が二人いた。つまり、合わせて三人。
私に話しかけてきた女の子が二人に耳打ちすると、三人とも、私にどーも、と頭を下げて、そそくさと娯楽場を出ていった。
娯楽場には誰もいなくなる。
「とりあえず、お風呂のあと何があったか、手短に説明せよ」
「大したことはないですけど。風呂から出て部屋に戻ってる途中で、さっきの子たちに声をかけられたんですよ。一緒に卓球しませんか? って」
「わーお、逆ナンじゃん!」
「友梨香さんが来たから、気まずくなったんでしょーね」
「なんかごめんね、邪魔しちゃって」
「いやいやいやいや。その返しもちょっとおかしいから」