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可愛いヒモの育て方。
第6章 いざ、温泉旅行へ!
麻人は浴衣の内側の小さなポケットから、花柄のメモ用紙を取り出して、私に渡してきた。
「それもらっちゃって……」
「何コレ」
開くと、三人分の電話番号と宿泊している部屋の名前が書かれていた。
「わりとガチな感じだね。行かないの?」
「行くわけないじゃないですか。友梨香さんみたいにチャラくないし」
「一言余分だわ。今時の若い子は、ずいぶん大胆なことするんだねー」
さっきの子たちはがっつりめな化粧で誤魔化していたけど、多分まだ十代だ。高三くらいと見える。どうせ、卒業旅行か何かでここに来たんだろう。
「麻人、あんたいくつに見られてたんだろうね。多分あんたより年下だよ、あの子たち」
「ですよねーやっぱ。なんか、外の露天風呂も、一緒に行こうって誘われちゃって。びっくりしました」
「マセガキ共め!」
外の温泉は、旅館の中のものと違って混浴だった。麻人への接し方を見たら、多分麻人はあの子たちより下に見られてたみたいだし、その麻人を混浴の風呂に誘うなんて、なんて大胆なのか。
「あの子たちも、あと何年かしたら友梨香さんみたいになっちゃうのかなー」