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可愛いヒモの育て方。
第8章 芽生え
暗がりの中旅館の自分たちの部屋に戻ると、布団が綺麗に並べて敷いてあった。私たちが外の露天風呂に行っている間に、敷いてくれたみたいだ。
部屋に入るなり気が抜けて、布団の上にへたれこんだ。オモチャのせいで疲れた。
麻人も隣に腰を下ろし、私の首の辺りに触れた。
「続き、します?」
障子から差し込む月明かりが唯一の光源で、部屋の中は薄暗い。麻人の茶色い瞳が、熱を孕んで私を見つめている。その視線に、不覚にもドキリとした。
「……うん、でもその前にオモチャ取ってくる、から」
まだ中に入ったままのローターを取るため、立ち上がろうとした体を、布団の上に押し倒された。
「なんで取っちゃうんすか? 入れたままでいいじゃん」
「何言ってんの、嫌に決まってんじゃん!」
「だーめ」
麻人が体を起こして、部屋の隅に放置したままだった手提げを漁る。私も慌てて起き上がり、麻人の側に這い寄った。
だけどその時には、すでにリモコンを手にしていて。
「あ……、やあっ」
突然振動し始めた体内のローターに、体が跳ねる。