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可愛いヒモの育て方。
第10章 目隠し
「起たなくたって、友梨香さんをイカせるくらいできるもん」
そう言って両手をひとまとめにされ、頭の上で押さえつけられる。
「や……」
そのまま太ももに手を這わされ、怖くなってつい怯えた声を出してしまった。
麻人がそんな私の姿を見て笑う。からかうような、いつもの顔だった。両手を拘束していた手も離れ、麻人はそのまま、私の隣に横になった。
「もう、冗談ですって。何ガチでびびってんすか?」
「……うるさいっ」
冗談だろうと予想できても、間近に迫られたら多少の恐怖は感じる。それをからかわれ、ついムキになって言い返した。
腹いせに、麻人の足を蹴り飛ばしてやる。私の足をかわしながら、麻人はまた笑った。
これ以上何を言っても、笑いのネタにしかしてくれないんだろうなと思い、私は麻人に背中を向けた。
「明日何時から仕事なんすか?」
「…………」
「そうやってシカトする。もういい年なんだから、ちっちゃい子みたいな反抗しない」
「……まだ二四だし」
「明日何時から?」
「昼」
「なら平気ですね。泊まってっていいですよね」