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可愛いヒモの育て方。
第17章 媚薬漬け
私は麻人から、やや強引に唇を離した。
「ここじゃ狭くてできないよ。続きは私んちでね」
つまりおあずけ。
麻人はきつく唇を噛んで、私を見上げる。やがて観念したように頷いた。頷く以外、今の彼に選択肢はないはずだ。
私は運転席に戻り、車を発進させた。家に着くまでの間、麻人はほとんどしゃべらなかった。シートを起こし、両腕をさすりながら、高ぶった熱をもて余している。
帰りは信号に引っかかりもせず、スムーズにアパートまで着いた。駐車場に車を停め、スーパーの袋を持ってアパートのドアを開ける。
玄関に入るなり、麻人は私の後ろから私の体に腕をまわして胸元をまさぐってきた。
「……あっ」
ふいうちに、小さく声が洩れる。うなじの辺りに唇を押し当てられ、全身がぞくぞくした。興奮した麻人の息づかいが肌を伝わり、熱い。
スーパーの袋を放り、麻人を振り向いた。とたんに唇を塞がれる。
「ん、ふぅ……っ」
いつもより乱暴で、濃厚なキスだった。逃れたくてもかなわず、そのまま玄関のドアに背中を押し付けられる。