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可愛いヒモの育て方。
第18章 告白

ーー麻人とエッチ、麻人とエッチ、麻人とエッチ……。
まるで呪詛のように心の中でひたすらそう唱えながら、タイルを磨き、トイレも磨き、コンロ周りのこびりついた油や焦げをゴシゴシゴシゴシ拭きまくること、何時間か。
最初は心中で呟くだけだったその呪文は、いつの間にか声に出ていた。
「おっと、いけないいけない」
腕で額の汗を拭いながら、自分で自分を牽制。今の私、端から見たら多分だいぶ怖い。てかキモイ。
最初はかなり嫌だった掃除だけど、始めてしまうとそうでもない。磨いた場所から綺麗になっていく様は見ていて爽快だし、ココもソコもと、ノルマにないところまで気になっていってしまう。ついつい熱中しすぎて、時間を確認すると、四時間くらい経っていた。
「あとは掃除機と夕飯か」
一休みしようと麦茶をついでいると、携帯が鳴った。
表示された名前に驚く。麻人からだった。
「はーいもしもしー」
「あ、友梨香さん」
「お疲れ! 休憩中?」
「はい。掃除進んでますか?」
「その確認の電話なの!? これ」
「はい、もちろん」

