この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
可愛いヒモの育て方。
第20章 好転
「首もしてあげる」
唾液まみれの手を離し、麻人の肩に手をかける。
首に顔を埋め、紫色の痕を舌でゆっくりと辿った。麻人の匂いと、石鹸の匂いに包まれる。
「お風呂入ってきたんだね」
いつもうちで浴びる時とは違う石鹸の匂いだ。
「……はい」
短く答えて頷く麻人。
頭の上から聞こえてくる麻人の息遣いが、少しずつ荒くなる。興奮が伝わってきて、ぞくぞくした。
首から離れ、麻人の頬を両手で挟んでキスをする。柔らかい、ほっとする唇。数日前にしたばかりなのに、なんだか久しぶりな気がした。
上唇や下唇をランダムに舐めていると、すぐに麻人は薄く唇を開いた。いつもならそのままディープなキスに移行するところだけど、今日はすぐに舌を入れなかった。ずっと唇をついばむようなキスばかり続けていた。
焦れた麻人が私の頭を引き寄せようとする。それもかわしながら、一度唇を離した。
間近で、麻人の顔を眺める。
興奮しているせいか顔がわずかに赤らみ、茶色い瞳は濡れていた。やっぱり好きだなぁ、なんて、改めて思う。
私は麻人ににっこりと笑いかけた。
「実は私風呂まだなんだ。入ってくるね」
また、放置プレイってことで。