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可愛いヒモの育て方。
第21章 好きな人
「下は自分で脱いでください。脱がせづらい」
「言われなくても自分で脱ぐわっ」
黒いスウェットを脱いで、脱衣所のカゴの中へと放る。
今日は薄いピンク色の、レースのついた下着。私が持っている中では、可愛いらしい方だ。そんな姿で鏡の前に立っているのだから、普段あまり気にかけて見たことがない自分の体が嫌でも視界に入ってしまい、私はそっと鏡から視線をそらした。
その瞬間、背に何か、柔らかいものが触れる。麻人の唇なのだと少し遅れて理解した。
「……何?」
くすぐったい。
「友梨香さんて、そういうことには気付くくせに、肝心なとこ鈍いですよねー……」
「え?」
そういうとこってどこのこと? 唐突に振られた話が何に対してのものなのかわからずに、短く問い返す。
「さ、始めまーすよー」
だけど麻人はそれには答えずに、私の喉元で縄を張った。
「……なんか、絞め殺されそうで怖い」
「そんなことしませんて」
麻人は笑いながら、私の肩の辺りに頬を寄せた。
「友梨香さんを待ってるのは、快楽地獄です」
なんだそれ。
頭ではそう思うのに、私のあそこは麻人の言葉に、不覚にも濡れた。