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可愛いヒモの育て方。
第21章 好きな人

「ご奉仕って、なんか昔の人みたい」
「いい女のセリフって感じがするでしょ?」

 唇を体から離してそう返すと、麻人はまた笑った。上下する白い胸元に手のひらを這わせる。再び唇を押しつけた。
 いつもだったら、麻人の弱い部分しか触れない。反応を示しやすい敏感な部分を執拗に責めた。だけど今日は、全部を愛してあげたいと思った。
 腕や肩や脇にも指を添え、舌を滑らせた。体中キスをして、時折ちゅっと吸い上げてみたりする。麻人の体温と匂いに私も興奮し、いとおしさでいっぱいになった。

「は……」

 麻人の息も上がっていく。
 体を起こし、麻人の右耳に触れた。

「……っ」

 耳たぶを指で挟んでさわさわと撫でる。左耳は唇で挟み、舌で舐め回した。
 ぴちゃぴちゃといやらしい水音が響く。
 麻人の体がびくんと小さく跳ねた。さらに奥まで舌を差し入れる。

「ん……っ」

 私の舌から逃れるように、麻人は顔を背けてしまう。

「耳舐められるの嫌?」
「嫌じゃないけど……。ぞわぞわする」

 そう言われて気付いた。麻人の腕や首の辺りには鳥肌がたっていた。
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