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可愛いヒモの育て方。
第5章 熱
結局麻人と相談し、温泉は二月の上旬に行くことに決まった。もちろん平日に。
店長に相談したところ大丈夫ということで、二連休取った。麻人も同じ日に休みを取ったわけだけど、もちろん、彼と温泉旅行に行くことは店長含め従業員たちには秘密なわけで、理由は学校の用事ということにしてもらった。
「予約予約ー。ネットからできるよねこれ」
「もう、機械音痴すぎじゃないすか? 貸して」
ホームページから予約の画面を探して右往左往している私から、麻人がマウスを奪い取る。
「……機械音痴じゃないしー。旅行とかしたことないから、よくわかんないだけだしー」
「はいはい」
また流された。むっとはするものの、麻人に丸投げした方が楽なのもあって、そのまま任せてしまった。
「チケット貸して」
「はいよー」
急いで保管していたペアチケットを麻人に渡した。
「特に何かしらの制限ないんすね。料金プランも一律みたいだし」
「みたいだね」
「予約しちゃいますよ」
「任せた!」
クリック音が三回。
「OKー」
「おお、ずいぶん簡単なんだね」