この作品は18歳未満閲覧禁止です
やめないで
第1章 出会い
「暑い…」
少し歩いただけだが、駅に着いた頃には汗だくになっていた。
カバンからタオルを取り出し、流れてくる汗を拭く。
しかし、一向に止まる気配がない。
周りにいる人たちも由美と同じように汗を拭っている。
サラリーマンや大学生らしき人。
由美と同年代の学生もちらほらいる。
名前はもちろん、どこに向かうのかさえ知らないけど、
毎日変わらない見慣れた顔ぶれだ。
いつもと変わらない駅
いつもと変わらない時刻の電車
いつもと変わらない1日のはずだった