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第1章 出会い

♪～～♪～
「まもなく電車が到着します。黄色い線の内側に…」

電車到着のアナウンスが鳴り、やっと涼しい電車に乗れるとほっとする。
時間正確に到着した電車には、すでに多くの人が乗っている。


(……いつもより人多いなぁ。)

エアコンの効いた電車に乗れたと安心したのもつかの間。
由美の乗った車両にはいつもよりわずかに多い人が乗っていた。

お互いに肩が少し当たる程度。
普通の時なら良いかもしれないが、今日はいつも以上に暑い朝。自分も汗ばんでいるが、周りにいるサラリーマンのおじさんも汗ばんでいる。
腕がわずかに当たるだけでも、気持ちのいいものではない。