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やめないで
第4章 再会
目の前に止まった電車に乗り込むと、
待ち構えたように立つあいつと、密着するように乗り込むことになってしまった。

やっと会えたと思っても向かい合って乗るほどの勇気はない。とっさに窓の方へと体を向ける。
由美のあとからも数人乗り込み、痴漢との距離を更に縮める。


乗り込むときに見た痴漢の姿は、
ミルクティブラウンのフワッとした髪の毛
見上げなければ顔を見ることのできない身長
つり革を掴む筋肉質な前腕


どこにでもいそうな今時の、大学生というところだろうか。


痴漢をするようには見えない。
むしろモテそうな外見である。
決して女に不自由していないと言うのは、由美にもわかるほどだ。

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