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救いには愛の手を
第2章 馬車の中で



馬車にはミネアの他に、数人の侍女達もいた
彼女達は皆アルカディア帝国へ遣える女性で、ミネアより少しばかり歳上だった



「王女様…いえ、未来のアルカディア王妃様、お会い出来て光栄ですわ」


向かいに座っていた一番歳上に見える侍女は頭を下げた


「あ、頭を上げて下さい…」


恭しく頭を下げられたので、ミネアは慌てた
「王妃なんてまだ先のお話です…」そう小さく呟いた声は、馬車の揺れる音に掻き消された


「私の名はニアレット、これから先もミネア様の身の回りのお世話をさせて頂きます
そして、そちらの金髪がシェリー、赤毛がリオですわ」


二人の侍女がペコリと頭を下げた


「ニアレットさん、シェリーさん、リオさん…よろしくお願いしますね」


ニコッとミネアは笑って頭を下げた


「あらあらまぁまぁ…王妃様に頭を下げられるなんて…」


「滅多に無いことだわ!」とニアレットは笑って見せ、二人の侍女もフフッと笑みを漏らした




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