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救いには愛の手を
第2章 馬車の中で
馬車の中で4人は楽し気に談笑する
「あの、アルカディア帝国の皇帝「ガロン」様とは、一体どのような片ですか…?」
ミネアは一番知りたかった事を口にした
婚約相手と言っても
ミネアは一度もガロンに会った事は無い
「あぁ、ミネア様はご存知無いのですね」
「ガロン様と言ったら…ねぇ?」
「えぇ…!!」
侍女達はクスクスと笑みを漏らす
「ガロン様は国一番のハンサムなお方ですよ」
リオの言葉にシェリーも続く
「それにとってもキザな方です、女性を見れば口説かなければ気がすみませんもの、ねぇ?」
「そうね…でも、戦いの采配に関して右に出る者は滅多に居りませんね」
ニアレットは溜め息混じりに言う
ハンサムで女好きで頭が良い…
ーーふぅん…私はそんな方のところに嫁ぐんだ…。
ミネアはボーッと侍女達の話を聞いていた
既に窓からはアルカディア帝国が見えている
「お父様…お母様…」小さく呟き
ミネアは両陛下に貰った胸元のペンダントを握り締めた
ーー新しい生活が始まる…しっかりしなくては
その思いと共に
ミネアが乗る馬車は
城門をくぐった