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第5章 肉欲の薔薇

清水が目の前で、
嬉しそうに、
鱧の天麩羅を食べながら、
満面な笑みで日本酒を味わっている。

私もそんな清水を見て、幸せな気持ちになった。

平坦ではない人生の選択をし、
この男に賭けた。

私は間違ってなかった。
芸能界で生きていくには、
チャンスに恵まれるように、
ちゃんと自分も努力しなきゃいけない。

そして、
自分を見捨てないサポーターが近くに居る事で、
力を出し切れる。


私は運ばれてきた、
縁側、ウニ、トロ、イクラ、海老などの、
自分の好きな握りネタを味わった。

「この贅沢をずっと忘れないわ。
また、映画が成功したら、
今度は、私が鱧をご馳走するわね」

私は清水に言う。

「期待してるし、
今のエリカなら大丈夫。
俺が太鼓判押してやる」