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第5章 肉欲の薔薇

今西が演じる智明の愛撫に酔いしれる。

濡れてしまうほど感じたし、
セックスがしたいと思った。
多分、プライベートだったら、

「お願い、
挿れて」
と口走ってしまっただろう。

挿れて欲しかった。
でも、処女の瞳が口走るはずもない。

そんな事を考えたら、
おかしくなった。

智明と瞳のラブシーンは、
無事に撮影を終えた。

このシーンが、
この映画の、最初の官能シーンになる。

観客に、この先の官能を期待させ、
また、濡れ場が出てくる事を願いながら、
ストーリーを追い、目が離せなくなるほどの期待をさせる。

ＡＶとは違う魅せ方もある。


人は、ギリギリの部分ほど、
見たいという欲望にかられる。