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第1章 裸になって。

「エリカちゃん、
大丈夫だからね」


「はい」

私は震えを堪えていた。

「エリカちゃん、
緊張しちゃうだろうけど、
頑張ってね」

「はい」

「大変な役所だけど、
この監督はこっちの業界では、
有名人だからさ、
エリカちゃんをキレイに撮ってくれるよ」

「はぁ‥‥‥」

もう、返事をする気力さえもない。

気を利かせて、
ハヤトは私に話し掛けてくれたのだろう？



これからを想像するだけで、
とてつもない恐怖を感じて、
私は今にも泣きそうだ。

逃げたい‥‥

心が叫んだ。