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裸の女神
第5章 肉欲の薔薇
瞳は司馬を訪ねてアトリエに行き、
司馬の絵を見て圧倒されるのだ。

血のように赤い薔薇の絵を見て、
それが何とも美しく、
瞳を立ち止まらせた。

薔薇の気高い美しさやその美しさを守る為に、
鋭い棘を持ち、気安く触るな!
とでも言うかのように、存在感を残す。

映画の撮影用に用意された絵画は、
この映画の為だけに有名な画家が描いたらしい。

「素敵‥‥‥」
台詞にあるように、
私はその絵の前で佇む。

後ろから司馬が抱きしめる。

「綺麗だろ?
女は真っ赤な情熱と鋭い棘のようなプライド。
そして気高さを持ち、枯れるまで美しくあろうと生きる。
そんな女が好きだ。

君はまだ蕾。
初々しい蕾。
蕾に潤いを与えるのは、
男の役目。
俺は君を抱きたい。
初めて会った日から、
その気持ちが抑えられない。
君も俺に抱かれる為に来た。
違うかい?」


耳元で甘い言葉を囁き、
ワンピースのファスナーを外す。

身動きが出来ない私は、
既にこの男と始まる情事に興奮を覚える。

ワンピースが脱げて足元に落ちる。
フワッとした感触が伝わる。
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