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第5章 肉欲の薔薇

気を失う瞳の乳房に唇を這わせる。
乳首を口に含ませ先端を強めに噛む。

「あっ‼︎」
瞳は胸に走る痛みで目を覚ます。

目を覚ました瞳を起こし、
両手は拘束したままで、
アトリエの片隅に置いてある、
姿見鏡の前に立たせた。

瞳の右脚を鏡の前で上げた。

鏡に映る瞳は‥‥‥‥

右の内太腿に真っ赤な薔薇を咲かせ、
花園からダラダラと愛液を流していた。

司馬は花園を思い切り開き、
指で愛液を掻き分け
そのままの体制で、己を思い切り一気に挿入させた。

「あっ‥‥‥‥あん」
悶える瞳。

鏡にその姿は映し出され、
乳房を揺らしながら、
司馬と結合する。

激しく上下に揺れ、
よだれを垂らし、
それでも気持ち良くよがる
淫乱な自分が映る‥‥‥


撮影は勿論、
セックスなんてしない。
カメラワークでその淫乱な顔や当たり障りのない乳房や、内腿の薔薇を映し出し、上下に揺れる二人の姿が、フィルムにおさめられただけ。


でも、この映像のようなセックスをしている気分になり、
この映画を観たカップルが堪らなくなり、
性欲に支配され、
映画の帰りにホテルで乱れてくれたら‥‥‥

エリカはそんな妄想をしながら、
監督や司馬に求められるまま、身体を魅せ、
演技を越えたエロスに、自らが慕う。