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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第2章 恋の唄

―君待つと 我が恋ひをれば わが屋戸の
  簾動かし 秋の風吹く

 徳姫の心に自然と馴染んだ歌が浮かぶ。
 母楓の方が京の三乗卿の姫であったことから、徳姫もまた、物心つく前から〝万葉集〟に触れ、親しむ機会が多かった。
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