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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第3章 転機
 女が挑戦的な眼を徳姫に向ける。乱れて頬にかかった髪をうるさげに手で追い払い、睨めつけるような視線で徳姫を見た。徳姫本人より傍らの葛木の方がその無礼なふるまいに眉をつり上げた。
「月山からおいでになった奥方さまは御子も生めないお気の毒な運命(さだめ)だと聞いたけれど、なるほど、こんなに乳臭そうな小娘では、懐妊するのも無理でございましょうなあ」
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