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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第3章 転機
「良いではないか。あの者が申したことはまったくの出たらめというわけではない」
「されど―」
 更に葛木が言おうとしたその時、部屋の中から声が響いた。
「何の用だ?」
 応える暇もなく、邦昭が姿を見せる。相変わらずの長身で、上から見下ろされるしかない徳姫は、それだけではや萎縮しそうになってしまう。
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