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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第3章 転機
「いやっ」
 邦昭の手を振り切って逃げようとする。その寸前、邦昭の手がぬっと伸びてきて、徳姫の手を握った。
「は、放して下さい。私に触らないで!!」
 徳姫は悲痛な声で叫んだ。そんな徳姫を邦昭が軽く突き飛ばす。勢い余って小さな身体は錦の夜具の上にはね飛ばされた。
 褥がやわらかいため、投げ出された衝撃は殆どなかった。
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