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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第4章 花冷え
「私の気持ちの何があなたに判るというんだ? お徳どの、私はあなたと共に生きたいんだ! あなたがいない人生なぞ考えられぬ。あなたと共に生きられるのならば、たとえ一瞬でも良い、夢でも良いから、幸せな夢に思いきり浸り、酔いしれたい」
 保邦の手が差し出される。
 徳姫は烈しい懊悩に駆られた。
 この手を取っても良いのだろうか。
 みすみす破滅へ行きつくと判っているはずの修羅の橋を、この手を取って共に渡っても良いのだろうか。
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