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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第4章 花冷え
 なのに、今日はどういうわけか雨ではなく、雪が降っている。
 思わず笑みを零した徳姫を、邦柄が眼を見開いて見つめた。
「どうかなさいましたか?」
 訝しげに問われ、徳姫は微笑む。
「今日は雨ではなく、雪ですね」
 唐突な言葉にも、邦柄は笑いもせず、生真面目に相槌を打った。
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