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第5章 愛しさと背徳の背中合わせ。

翔太は可愛い。
だけど翔太の為なら、
何でも犠牲に出来るのか？
と言ったら、
無理‥‥‥

仮に不倫がバレたとしたら、
私は翔太の為にもう一度、隆司と向き合えるだろうか？

いや、それも無理。

翔太の父親としてだけ隆司が必要であっても、
夫としての隆司には愛想が尽きてる。

隆司も過去に不倫をした。
隆司はバカだから、
手に取るように、不倫をした事が分かった。

店のイベントで着ると言って、
浴衣を買ってきた事がある。
祇園祭りの日だった。

隆司は朝シャンをして、
香水をつけた。
ご丁寧に胸毛の処理までして。

その頃、
翔太はまだ赤ちゃんだった。
浮かれた隆司の行動は、怪し過ぎた。

でも、この男に興味のない私は、
この男の弱味だけはしっかりと握っておいて、
いざという時に不利にならないよう、
証拠は固めておいた。


案の定、
携帯のメールを見たら、
女からのメールが届いていた。

りゅうくん、
今日、りゅうくんのお店に行くね。
可愛くアップに髪の毛を結ってね。

お店が終わったら、
夏祭りにいこうね。
今夜は帰さないよ。

奥様に気をつけてね。


ハートの絵文字が文章の中に、
打たれていて、浮気を決定づけたメールだった。


どうぞ、
お楽しみ下され。
こんな男で良ければ。

一層の事、
引き取ってくれない？

私の心は呟いた。