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みんな同じ空の下
第4章 水鳴館(スイメイかん)の恋人
「ただの盗っ人じゃないから質(たち)が悪いよなぁ。うちの嫁さんが弱い平民の味方だなんて言ってたしさ。下町や地方の村では支持されているんだよなぁ」
アンリがくくっと喉を鳴らした。
「だけど、実際被害に遭ってる貴族や役人からすれば義賊気取りの悪党なんだよね」
ナミキが酒を呷る。
だらだらと仕事の話をしながら飲んでいると、店仕舞いの時間が迫ってきた。店に客はリノ達しかいない。
「もうお帰りにならないといけませんよ」
ニナが声をかける。
リノとアンリは意識がはっきりしているが、ナミキはほとんど夢の世界にいる状態だった。
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