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第29章 祭事行進

建国祭当日。
祭り日和と言わんばかりの爽やかな青空が広がり、緩やかで心地の良い風が吹いていた。
所々で爆竹の音がして、今日は祭りなのだと知らせている。
そんな中、警備局の敷地内には厳しい緊張感が漂っていた。
「良いか。先ほど話した通り咬龍団は祭事行進中の陛下を狙って行動を起こす。怪しげな動きをしている者を発見次第、各隊の警邏長に報告し、行動の監視をせよ！」
ハクトの指示に各警邏隊の面々は、「はっ」と威勢良く敬礼し、各々に割り振られた配置場所に向かって出発した。