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みんな同じ空の下
第30章 静かなる大捕物
ただならぬ様子に、リノが水車小屋の中を覗いた。
アンリが見ているのは、水車小屋の隅。薄暗くて見辛いが、人が壁にもたれ掛かっている。
ひょろりと痩せたその人物をは、リノだけでなく警備局に所属する全員が知っていた。



「――――タセム副監理官……?」



タセムは悲しげに微笑みながら、リノ達を見た。
リノ達は、驚愕で言葉が出なかった。
タセムは警備局で留守を任されていたはずだ。
なぜ、咬龍団と共に水車小屋の中にいるのだろう。
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