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第34章 処刑

刑場は朝から騒がしかった。
周囲には高い柵が張り巡らされている刑場だが、隙間から中の様子は充分に見えるようになっている。
柵の外側では、大罪人であるシバの処刑を今か今かと待ち構える人々で溢れかえっていた。
午の刻が近付き、野次馬の数が更に増える中、縄に繋がれたシバが処刑人と共に現れた。
「来たぞ…」
「あれが咬龍団の…」
そんな周囲の声をよそに、シバは静かに刑場の地面に敷かれた粗末な筵（むしろ）の上に座った。