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第36章 二年後の再会

「…昔、お前は私を守ると言って髪を切り、男の姿となっていたな。あの覚悟はとうに捨てたということか。…覚悟というには、随分軽いものだったな」
ハクトの言い様に、リノはさすがに眉根を寄せた。
「あの時と…、今とでは状況が違います。陛下の玉体をお守りすることなど、今の私には…」
今のリノは女だ。
鍛練もやめたせいで、武術の方はすっかり腕が鈍っている。
そんな人間が国王を守ることなど、どうして出来るだろうか。
リノが口ごもっていると、ハクトはふっと口角を上げた。