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夢のうた~花のように風のように生きて~
第5章 《花塵》
 お千香はよくこの文机に向かって書き物をしていたものだった。
 何を書いているのかと一度訊ねたら、恥ずかしそうに隠してしまった。
 その少し後で、あれは恋の唄を書き付けていたのだと照れくさそうな顔で教えてくれた。
 お千香が幼い頃、おみつが子守唄代わりに歌った唄だという。
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