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喘ぐなら、彼の腕の中で
第14章 爆発


.。.:* side 沙月 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*


「沙月。やっぱりやり直そう」


貸した照明のカタログを
資料室に戻したと販促の先輩に言われたから、こうして1人で取りにきたのに

なぜか後から芹澤さんも資料室に入ってきて
振り向いた瞬間、開口一番笑顔でそう言われた。


「俺が間違ってたよ。
俺は沙月がいないと駄目だ」


・・・なんなの、この人。

あぁ、そうか。
きっと芹澤さんも亜美と同じ惑星からやって来た異星人で
その母国語を喋ってるから、何を言ってるのか分からないんだ。


……ニコニコと微笑む芹澤さんを見て溜息をつく。

昨日の夜、亜美から連続で愚痴メールが入っていて
有給を取って出掛けた先で、どうやら宇宙戦争でも繰り広げたらしい。

読み飛ばした最後の一文に、亜美から別れを告げたって書いてあったけど
……だからってすぐこれですか?


・・・素晴らしいよ芹澤さん。

その発想の転換と行動力、ぜひ仕事で発揮してもらいたいものです。



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