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喘ぐなら、彼の腕の中で
第4章 疼く体


……言葉が、出てこない。


「なるべく芹澤さんの話はしないように気をつけるね。
あ、でもちょっとは聞いてほしい時があるかも♡」

「………」

「沙月が知らない芹澤さん、こっそり教えてあげるね♪」


亜美はそう言って微笑むと、お店の中に入っていった。


……私が芹澤さんと関係を持っていることを
亜美は、本当に知らないんだ。

だから
心を抉る言葉を、笑顔で私に言えるんだね。


「……ごめんね、亜美」


知らなかったとはいえ、あなたを傷つけていることには変わりはない。
だけど、芹澤さんの真意を確認したいの。


半年間、愛されていた時間が嘘だって
お前は体だけの関係だったんだよって

はっきり言ってもらえたら、そこで終わりにする。


………今夜を、最後にするから。



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