この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第21章 信愛
 

 "同調"


 イタチはそう言った。


 だったら、どちらかが感じる快感に反応してそれに煽られ……と延々と無限に快感の高みに駆け上るとでもいうのだろうか。

 これこそ本当に"イタチごっこ"。


 『いっいっいっ』


 ああ、イタチのあのおかしな笑い声が聞こえて来そうだ。

 ……そんなことを考えても、興奮は収まらない。

 ますますユウナの愛撫に熱が籠り、自分の口から喘ぎ声が強まるだけだ。


 これでふたり……いや自分が果てることがあるのなら、あまりに情けない。あれだけ、想いが通じたユウナとひとつになることを夢見て、過去必死に我慢に我慢して鎮めてきたのに、こんなことで吐精したくない。

 
 色々……哀しすぎる。


 そして……今は胸の頂きに夢中になっているらしいユウナが、前の事を思い出し、この芯をもってそそり立ってきた肉棒に興味を示したら。


 "サクをもっと気持ちよくしたいの"


 今のこの切羽詰まった心境で、そんなことを言われて触られてしまったら、止める自信がない。


 折角ここまでに回復したユウナの、凌辱という心的外傷を蘇生させる象徴を、生々しくさらけ出すリスクは、あまりに大きい。

 両想いとはいえず、ただ儀式の余韻から身体が興奮状態の今の状況では。


 ああ、だけど。



 触れたい。


 ユウナに触れたい。


 同じ快感を得たい――。


 繋がりたい。

 貫きたい。

 溶け合いたい。



 ひとつになりたい――。



「サクぅ、気持ちいい? ねぇ、これはどう?」



 もうそんなことを尋ねられなくなってしまうほど、ただ闇雲に求められたい。自分がユウナを渇望しているこの想いと、同じにさせたい――。


 なあ、ユウナ。

 お前はどこまで俺を、お前に染めさせてくれる?

 どこまで俺に染まってくれる?



 どれくらい、心がある?



 ……サクの手が動いた。

/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ