この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第14章 疑心暗鬼
斎藤さんが来るのは日付を回る。急がなくても大丈夫。でも少しは部屋を片付けたくて、やっぱり急ぎ目に仕事を終わらせた。
とはいえこの時期、仕事の量は半端ない。最寄駅に着いたのは夜の十時を過ぎていた。
暗い道はあまり好きじゃない。
夕食はおにぎりとカップスープだけ。息継ぎと夜食補給のために寄った、斎藤さんのマンション近くのコンビニ。デザートの棚に向かおうとして足が固まった。

この、匂い……

恐る恐る店内を見渡す。飲み物の並ぶ冷蔵の陳列棚の前に、後ろ姿。

何で、ここにいるの?

気付かれないよう踵を返す。そのまま入り口へ一直線に戻ろうとして
「あら、あなた」
後ろから彼女に声を掛けられた。
気付かないふりをして出ようとしてたのに
「待って」
わざわざ少し駆け足で寄って来て、細く長い指に腕を捉まれた。
「今夜、拓真の事よろしくね」
ニッコリ笑って言われた言葉。ギュッと胸が苦しくなる。

え?
何で、知ってるの?
朝、隣にいたの?
よろしくって……?

彼女の真意が分からない。
黙ったままの私に
「あら、あなたじゃなかった?私急に今夜の仕事頼まれちゃって……拓真から行くって連絡来たでしょ?」
不思議そうな顔をした彼女に首を傾げられた。
/813ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ