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甘く、深く、繋がって
第8章 刻む印
薄く透けそうな胸の頂き。軽くお辞儀をしただけでお尻が出てしまう裾の丈。
それだけだとどうにも恥ずかしくて、バスタオルを腰に巻いて廊下へ出た。ドキドキしながらビングへ向かう。
でもそこに斎藤さんの姿はなくて、ダイニングテーブルにミネラルウォーターが置いてあった。
ちょっとホッとしながらテーブルに近付いて
「真純お風呂好き?」
急に後ろから聞こえた声にビックンと肩が上がるほど驚いた。スルッとお腹に両手を回し、斎藤さんが後ろから身体を寄せて来る。
一気に心臓が加速する。身体がカァッと熱くなる。
「ぉ、お待たせしてスミマセン」
「ううん。ゆっくり出来た?」
「ぁ、は、はい」
吐息に耳をくすぐられてそわそわと鳥肌が立つ。
「良かった」
ふっと笑う息がかかって首を竦めた。
腰から下がスゥと寒くなる。
「ぁっ!」
「これ、駄目。没収」
剥ぎ取られたバスタオル。
心許なくて、脚を擦り合わせた。
「ちゃんと水分補給してね」
そんな私に構う事なく後ろ頭にチュッとキスをする。
「俺も汗流してくる。分かってると思うけど、これ着替えちゃ駄目だよ?」
腕を解いて、Tシャツをクイッと引っ張られた。
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