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甘く、深く、繋がって
第8章 刻む印
「下ろしちゃダメだよ?」
ニコッと口角を上げて、でもどこか意地悪な微笑み。私はただコクンと頷くしか出来ない。
「あぁ……見えちゃうね」
小さな呟きの後、スルッと指が滑り込んできた。
「やっ」
足の付け根をツツツッとなぞっただけ。肝心な所に触れる事なく指先はすぐに離れてく。
「ぁあ……」

物足りない。
触って、欲しい……

でも口には出せない。
知られたく、ない。

ふふっと斎藤さんが笑う。
「は、ぁ……」
触ってほしくて、腰が揺れる。疼きだけが熱く残った。
「触ってほしいの?」
「っ……」
思わず見上げて、顔が熱い。
「真純、可愛い」
チュッと重なる唇。一度離れて、角度を変えて今度は深く……
右手が腰に回されて身体を固定された。逃げられない。
「んっ、ふ……ぅん」
絡む舌に溶かされる。
「後で、ね」

あと、で?

「後でいっぱい、触ってあげる」
ニコリと至近距離で微笑む斎藤さん。ドキンと心臓が高鳴る。期待に腰が小さく揺れた。
「今は、こっち、ね」
斎藤さんの左手に右の胸を掬われる。
「ぁ、んっ」
まだ触れられただけなのにひくんと疼く、淫らな身体。

あぁ、もう……止められない。
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