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第5章 ～　千帆を想う　～

手書きの……
「奴隷契約書」を
送ったことで、
わたしは……
奴隷 千帆
に、なれたような気がした。


まだまだ、
奴隷らしくないのは
百も承知している。


リアルの調教は
叶わない……。


メールだけの調教。


初めて、
ご主人さまに従することになって
それが、メール調教だけとういうのは、
とても歪んでる気がした。


でも……、
この世界に……常識は少ないはず。


ご主人さまと
千帆のような
関係性だって、
あり得るはずだと思った。


七瀬としてのわたしは、
表の世界で生きていく。


七瀬は、
よき妻でよき母。
友だちには「イイ人」と言われる……。


だけど、
千帆は違う。


自分の快楽に正直で
淫らなことも
いやらしいことも……
思うまま、受け入れていく。
ご主人さまに従順な……奴隷。


肉体に……二人。


どちらが
陽でも陰でもない。


対等な二人。