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~ 愛しい人へ ~
第3章 ~ 私を想う ~
年が明けた……。


樹ちゃんと過ごした


あの一夜が


夢だったのではないかと……


思えた。


ひとりで過ごすお正月は、


樹ちゃんを想い過ぎてゆく。


夫と子どもが戻ってきて……


やっと、現実にかえってくることができた。


樹ちゃんは、単身赴任先に戻った。


わたしは……


樹ちゃんとの別れを意識していた。


メールも電話も……減ってしまった気がする。


2月、都心は、大雪に見舞われた。


わたしは、ふと、


樹ちゃんが戻ってきているような気がした。


樹ちゃんは、


逢えなくても


帰るよ……とメールをくれたり


電話してくれていた。


なのに、わたしは


なぜか、樹ちゃんが帰ってくるような


気がしていた。


わたしは……


金曜日に


『この週末、戻って来られますか?
大雪だと、奥さまおひとりだと
心配ですよね?』


と、メールをした。


金曜日も土曜日も


メールがなかった……。


日曜日


忘れたころに


『雪かきしに、帰ってきてるよ。』


と、返信がきた……。


なにかな……このチクッとした痛みは。


いつもなら、自宅に戻る前に


教えてくれるのに……。


どうして………?


帰ってきても、逢えないから


わざわざ言わなくてもいいと思ったの?


離れていこうとするわたしの心と一緒に


樹ちゃんの心も離れてゆく……


加速度をつけて


わたしたちは、終わっていくようで


めまいがした……。


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