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片想いの行方
第5章 デート?

「……とりあえず
今の格好がヤバイという自覚があって良かった」

「…………」


返す言葉がございません……


「まぁ、スタートがこんな底辺から始まるのも退屈しねーからいっか。
ほら、行くぞ」

「えっ!?ど、どこに…?」


歩き出すヒメの方に振り返り、慌てて引き留める。


「いまさら自分で言うのも惨めなんですが、あたしこんな格好で歩きたくない!」

「…………」

「ヒメだって、並んで歩くの恥ずかしいでしょ?」


ヒメがオシャレな分、余計に辛いよ。

完全に釣り合ってないし、迷惑が……


「別に恥ずかしくもなんとも思わねーよ」

「………!」

「美和。お前はセンスがねぇだけだ。
ちゃんと選べば、可愛くなるから」

「………!!///」

「好きな服を、買いに行こう。
俺が選んでやるよ」


……センスが無いってバッサリ言いながらも

堪らなく優しい笑顔を魅せてきたから

それだけで胸がキュウッと狭くなってしまう。


「行こうぜ」

「……うん」


……赤くなった顔を見られないように、少し俯きながらヒメの後を追った。
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