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Moon road〜月への道
第2章 出会い
タクヤが生まれ半年が過ぎた夏の暑い日の早朝に、
ユウイチに電話が入った。

マナミの死だった

風邪をこじらせ、そのまま回復できずに亡くなったそうだ。

連絡が入った時、何を言われているのか分からなかった。
元気になってきていたのに…
あんなに俺を求めていたのに…

きっと、自分に会いたくて
嘘の連絡をしたのかも…

死んだなんて考えられなかった。






自宅に戻ると眠っているようにしか見えないマナミがいた。
笑みを浮かべたような表情だった。

あんなに愛していたのに…

あの異常な程求めてきたのは、
自分の死を予感していたからなのか?

あっけなく死んでしまったマナミに
抱きつきながら嗚咽した。

その間
祖母に抱かれたタクヤは笑っていた。


マナミの死の辛さを勉強に費やした。
懸命に勉強し、資格も早く取った。


ユウイチはマナミ以外を愛せなく、
その後は割り切りなお付き合いのみになってしまった。

それでも、
恋愛ももう出来ないんだと、
初老になり寂しく思うようになっていた。

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