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NEXT 【完結】
第10章 変化
日曜日、不動産屋巡りの合間に、スタバに寄る。

カフェラテを飲みながら、最近貰った資料のいくつかを広げて比較していた。

案内の時に聞いた情報や、自分の意見など、メリット、デメリットを書いてみる。

こっちのこの部屋は日当たりがいいが、路地のかなり暗いところを通って帰る。
こっちの部屋は、よく見ると今の部屋と大して間取りが変わらない。どうせなら、ちょっとステップアップしたい。
この部屋はすごく理想的なのだが、ペット不可だ。
ペット可の部屋でいうとー。

「お久しぶりですね」

?誰か今私に声をかけてきた?

稜は、反応が少し遅れて振り返る。

「引越し、するんですか?」



リョウ!!!


「...探し中なの」

なんとかそう返事をする。

「へー」

稜の後ろから、資料を覗いている。

なんだか、いつものにこやかなリョウではなく、疲れた感じだ。
白いTシャツに黒いズボンを履いている。11月半ばにしてはすごく薄着だ。

「...バイトは?」

「今休憩中で、新作の偵察。お店、ここから結構近いんで」

そう言われると、ラ コルテは、ここから近い。歩いておそらく5分といったところか。

スタバは、今、クリスマスの新作ドリンクを全面プッシュしている。それを買いに来たらしい。

「ふーん。彼氏と住むの?」

間取りを確認したのか、リョウが聞いてきた。
ほとんどが1LDKの資料だからだろう。

せっかく、この3週間程、リョウ断ちしてたのに。
相変わらずドキドキする。でも前ほどじゃない?かもしれない。そう、もう薄れていっているに違いない。

「...どうかな」

否定するのも嫌だったので、誤魔化したつもりだ。

どこかバカにしたような、冷ややかな笑いをして、リョウが呟く。

「結構やるよね」

「...え?」

「なんでもない」

向こうで店員が呼ぶ声がする。

「じゃ」

クリスマス仕様にデコレーションされた紙袋を2つ持ってリョウが消えてゆく。

他のスタッフさんのも買いに来てたのね。


よし、リセットリセット!!

稜は、また物件資料に、目を落とした。
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