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NEXT 【完結】
第81章 ばたばた観光
待ってるって、やっぱり...そういう事よね。

稜は、髪の毛を洗いながら自分の顔が赤くなっているのを感じていた。

考えまいとするも、体のあちこちに赤い跡が散らばっているのが目に入る。

ここ数日は、それまで離れていたのもあってか。
イタリアの気候がそうさせるのか。
ロマンティックな景色が2人を煽るのか。
濃密な時間を過ごしていて。
どれを思い出しても、また顔が熱くなる。

顔だけでなくて、体も熱い。

泡でもこもこになった全身を洗い流す。

まだ触れられてないのに、こんな状態なんて恥ずかしすぎる。

それでも期待もあって、全身くまなく洗い上げた。


持参のパジャマを着て、髪を乾かし。
化粧水もつけてー。

なんだか準備万端で、気恥しい。

薄暗くムード漂う部屋に戻る。



向こうに向いて横になっている羚汰はー、軽く寝息を立てていた。

そっと寝顔を覗き込んでみる。

待っている間に、疲れが来て眠ってしまったのだろう。
ぐっすり深い眠りにいるようで、少々触ってもピクリともしない。

残念でもあり、ほっとすると同時に可愛い寝顔に嬉しくなる。

ここの所、寝顔が見えてなかった。

「おやすみ」

その背中にくっつくようにして、稜も横になった。

きっと、明日は「なんで起こしてくれなかったんだ〜!」って怒るだろうな。

そんな羚汰を想像しながら目を閉じた。







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